ウッドフェンス

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昨今の住宅事情を考えてみます。
敷地面積が大幅に狭くなり、敷地が隣地と接触しています。
隣地との境界をブロック1本分で分けられる所も少なくありません。
さらに建物を狭い敷地いっぱいに建てるので、境界からわずか1m足らずで壁が2階まで立ち上るケースがほとんどとなっています。
日本人は昔から境界の意識が強いと思います。そして自分の敷地を囲ってしまいたい思いは強くあると思います。
かつては、家の周りには植木を植えて生垣にするのが常でした。

しかし現代では

① 生垣の幅、大きさが敷地の狭さにそぐわない
② 夫婦共働きでメンテナンスにかける時間的・金銭的ゆとりがなく、隣との関係も希薄。できるだけ迷惑をかけたくない(面倒なことは避けたい)
③ デザイン的に美しくない、古いものよりモダンでシンプルなものへ…

という事情もあり、生垣が使われるケースが大幅に少なくなっています。
囲いをなくしたオープンガーデンも人気がありますが、完全にオープンではなく、隠すべきは隠す、囲うべきは囲う、セミオープン的なものがより主流となっています。
そこで今、囲うこと・境界をはっきりさせる・隠す・美しい外観・メンテナンスの楽さ…ということで必需品なのがフェンスです。

そのフェンスを私たちは2方向に分けたいと思います。

家・建築の延長線上にある、囲うためのアルミ・鉄・パネル材による工業製品のフェンス。
庭・景色の延長線上にある、古くは竹垣に代表される隠すもの、或いは畑や山の境界木の延長線上にある分けるもの。ここにウッドフェンスをあげたいと考えています。

大事なことは、必要な条件・希望に対してどんなフェンスが適切なのか、ということです。
フェンスの形状・木材の種類・高さ・安全な施工方法。
さらにフェンスが周辺、庭環境と機能的にも美観もマッチしているかということです。

こうみのウッドフェンスはすべて手作り。
まず最適と思われるプランを提出するところから始まります。フェンスは一商品として扱われますが、実は知識と経験のノウハウとデザインセンスの必要なアイテムです。
美しさと大きな機能性を兼ね備えたウッドフェンスを安全にさりげなく、周辺庭環境とコーディネイトしたいと考えています。

 

◆こうみのウッドフェンスは一味違います

❶施工

1375333217.4まず、その場所にどんなフェンスを設置することが可能か…ということです。

高さの問題、幅の問題、最大の問題は柱の立込みに関することです。
フェンスを設置するケースが多い敷地境界は、ブロック積みのベースコンクリート等で、柱の立込み穴が満足に掘削できないことがよくあります。
そういった場合にいかにして強度を出し、安全性を確保するかという点が、まず重要になります。
特に高さがある場合(高さのあるフェンスの需要が多くなっています)や、距離がある場合、注意が必要です。

 

 

 

 

1375333217.8次にプライバシーや風通しの問題。

隣地の視線が気になる場合や、正面に隣地のお風呂やトイレがある場合などが考えられます。或いは、風通しや日当たりの問題も考慮に入れる必要があります。

こうみのウッドフェンスは全て現場の状況をサイズに合わせたオリジナルでの製作・加工・現場設置となっています。

柱の高さ設定はもちろんのこと、例えばボーダー状のフェンスの場合、フェンス材とフェンス材のすき間をどの位に設置すれば最適なのか(通常20~30㎜)。

全て現場の状況に合わせたオリジナルでの設計・施工となります。

 

 

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❷品質・知識・メンテナンス

1375335045.23ウッドフェンスの場合、一番気になるのは「腐らないの?どの位もつの?木の種類は何?」ということです。

重要なのが、柱材。柱材は土に直接触れる可能性が高いので、最も強度があり、防虫・防腐に耐久性が高いものを選択する必要があります。さらに使われる場所によって木の触感、色味なども無視はできません。
これらは木材の基本情報が主になりますが、それとは別に木材の経年変化と対応策に対してのノウハウも必要となります。
例えば日差しの強い場所と日影では木材の変化が全く異なります。当然、水はけの悪い場所と乾燥気味な場所も考慮しなければなりません。
そういった環境に対して、どの木材を使うのかということ、また環境的に厳しい場合、どうするかということです。
塗装のテクニックも大変重要な要素となります。
まず塗装の必要性から、タイミングと使用材料、その他補修含め、知識が必要です。

 

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天然木材の色味と質感を失わない塗料と、また使い方の知識が必要となります。
また、忘れがちですが木材は痩せていきます。特に含水率の高い新材で送られてきたものは、かなりの痩せ(伸び縮み)がみられます。
それらを考慮に入れ、長く安全に美しく楽しめるよう設置していくことが重要です。

 

 

 

❸独自の設計と装具

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こうみのウッドフェンスは独自の設計により、板の間隔をご要望に合わせ自由に調整できます。ご指定の間隔で等間隔に揃えるのはもちろん、目線部分は間隔を狭く、足下は風通しを良くする為に間隔を広く・・・と言った具合に部分ごとの調整も可能です。
また、ポイントを飾るオリジナルデザインのアイアン装具も用意しております。
これらのサンプル、組み合わせのシミュレーション等を当店舗にてじっくりご確認していただくことができます。
是非、ご来店の上、直接ご確認してみてください。

 

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❹ウッドフェンスの美しさ

ウッドフェンスは庭によくなじみます。庭の景観と一体化して周囲の素材とよく調和します。植物・石材・鉄・コンクリート系素材、そして、ウッドデッキ・ベンチ・鉢カバーなどのウッド系素材。こうみのウッドフェンスのこだわりは、まず周辺素材とのコーディネイト、さらにアイアン装具によるポイントコーディネイトです。

ウッドフェンスは、生かすも殺すも周辺アイテム、環境との組み合わせ次第なのでしょう。

 

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フェンスの高さ: 2m 板の幅: 10.5cm 板と板のすき間: 2cm 素材: ウリン材 塗装なし シェードガーデンの背景として立てられたウッドフェンスは、6、7年の経過で渋い黒褐色になっています。 落葉樹の花木、宿根草、グランドカバーグリーンの映える渋い脇役です。

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既存ブロックの門柱に立てられたアイアン柱の ウッドフェンスです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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白壁とウッドフェンスの組み合わせです。樹脂塗装の自然風左官仕上げと木の質感がよく調和しています。ちょうど人間の顔の高さからフェンスが始まりすき間は上と下が1cmです。
柱はウリン、板材はセランガンバツです。
前景の落葉樹の株立ちから伸びる影がお互いの相性のよさ、庭のゆったりとした時間の流れを感じさせます。

 

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高さ80cm、板材10.5cm、すき間2cm、セランガンバツ
オリジナルの扉も付けました。小型犬の視界を隠すことと、飛び越えない高さに設立してあります。

 

 

 

 

 

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門周りコーディネイトの一例。120角と90角のウリン柱フェンス、アイアン装具とブロック左官塗装の組み合わせです。

 

 

 

 

 

 

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メルバウ材デッキ
ウッドデッキ、ウッドプランターによるベランダガーデンの一例です。

 

 

 

 

 

 

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米杉材による立格子フェンスです。前景として植栽された笹竹との相性がよく、家の正面を飾る好例といえます。

 

 

 

 

 

 

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ウリン材フェンスの前景として、オリジナルウッド水栓柱と低木・宿根草をコーディネイトしました。
ウッドのアイテムと植物の相性はバツグンで是非庭の一部に取り入れたい組み合わせです。